BL漫画原作のドラマや映画も、広く世間に浸透してきたことを実感する今日この頃です。海外発の「タイBL」などは、日本でも存在感を増してきていますよね!ボーイズラブは世界共通語。
本記事では、人気BL漫画の中から、ドラマや映画でメディア化されたタイトルを厳選してご紹介します。既に実写作品をご覧になった皆さんにも、原作をチェックしたいただけると嬉しいです!
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ドラマ化・映画化されたおすすめのBL漫画5選
本記事では、以下のBL漫画を厳選して紹介します!
それでは、それぞれのBL漫画のあらすじやおすすめポイントを詳しく紹介していきます。
30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい
『チェリまほ』の略称で親しまれる今作は、Twitter発の大人気ほのぼの系ライトBL漫画です。なお、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」の元ネタが分かる方は、私と同年代の可能性大!
30年間童貞のまま、誕生日を迎えたサラリーマンの安達清(あだち きよし)は、都市伝説のとおり、本当に魔法使いになってしまった。「触れた相手の心が読める魔法」を手に入れた安達だが、その力を使いこなせず持て余していた。
そんな時、会社のエレベーターで同期の黒沢優一(くろさわ ゆういち)の心を偶然読んでしまう。黒沢は営業部のエースでイケメン、自分とは違い女子社員にもモテまくっている。
だが、そんな黒沢から聞こえてきたのは、想像だにしない自分への恋愛感情だった!
ある日魔法が使えるようになったサラリーマンのほんわかラブコメ、というファンタジー要素を含んだ癒し作品になっていて、善人しか登場しない優しい世界を描いた世界観になっています。
ボーイズラブではありますが、エッチなシーンもなく、ひたすら平和な雰囲気で二人の恋愛を見守ることができます。薄味といってしまえばそれまでですが、Twitter漫画らしく、誰も傷つかないので、多くの人に受け入れられる作品だと思います。
それになんといっても主役の二人が可愛すぎるのが素敵で、スパダリイケメンの黒沢が、やや偏執的な感じで内心は安達を溺愛しているんですが、「相手の嫌なことはしたくない」と自制心を働かせて紳士なんです。可愛いですよね!可愛い!
安達も良い子で、自分だけ心が読めてしまうことに少し後ろめたさを感じながらも、黒沢の気持ちを受け止めてくれるので、徐々に進展していく関係性にときめきが止まりません。
そんな大人気BLコミックがテレビ東京でドラマ化されたのですが、実写版も原作の雰囲気をくみ取った丁寧なつくりに仕上がっています。各キャラクターの距離感であったり、会話するときのテンポが心地よい脚本で、あっという間に見終わってしまいました。日本だけでなく、海外にもその人気が広まっています!
“ドラマは台湾や香港、タイ、フィリピンほか各国で配信され、台湾では配信開始から6週連続でチャンネル内視聴数1位を獲得するほど人気が過熱した。2月末には安達役の赤楚衛二と町田が出演するオンラインファンミーティングがタイで配信され、多くの観客を集めている。”
https://www.gqjapan.jp/culture/article/20210515-keita-machida-intv
そしてなんと、2022年4月には映画化も決定!原作BLコミックやTVドラマをおさらいして、「チェリまほ THE MOVIE」のロードショーを待ちましょう!
性の劇薬
“「俺のせいで、すべてが無くなった…」
完璧な人生から転落したエリートサラリーマンの桂木は、絶望のさなか酔った勢いで飛び降り自殺をはかる。
「捨てるなら…その命、俺に寄こせ!」
突然現れた謎の男・余田に助けられるのだが、それは恐ろしい監禁調教生活のはじまりだった…”
上記の引用をお読みいただければ分かるとおり、「かなり重いストーリー&ハードなBL描写」が印象的なBL漫画となっております。
BLコミック版はもちろん、映画版もR18指定作品となりますので、閲覧の際はご留意ください。
前述のストーリーにも記載がありますが、本作の序盤は「自殺未遂のエリートサラリーマンが、謎の男に監禁され、性的調教を受ける」といった、字面だけでもインパクトのある内容で始まります。
少しだけ踏み込んで説明すると、あらゆる道具を使ったバリエーションのある濃厚なプレイが続くため、BLコミックに慣れた方にも刺激の強い映像が展開されます!ものすごくエロいです。
逆に読み応えは抜群なので、内容に抵抗さえなければ、刺さる人には刺さりまくる傑作だと思います!
本作は、水田ゆき先生のデビュー作品となり、随所に作家さんの強いこだわりや初期衝動が感じられます。「生と死」という重めのテーマに沿って、中盤以降は二人の関係性が違った展開をみせていく点も見逃せません。ガッツリBLしていて満足感がすごいです。
次に、実写版についてですが、設定が原作とはやや異なっているからか、賛否両論のある評価になっているようです。
個人的には「よくぞここまでやった!」というくらい、役者さんの頑張りがみえて好感触だったのですが、確かに全体でみたときに受ける印象は異なるかもしれません…。
ともあれ、今後のBL漫画界に大きく貢献した映画だったことは間違いないと思います。どうしてもメディア化となると、ソフトな作品が選ばれることが多いですので、性の劇薬に続いて、この路線での実写化作品も次々発表されていくと嬉しいですね。
窮鼠はチーズの夢を見る
BL漫画において、不屈の名作として確固たる地位を築いている伝説的な作品です。
サラリーマンの大伴恭一(おおとも きょういち)は、女にモテるが自分の意思は持たず、流されるままに誰とでも関係を重ねてしまう妻帯者。「セックスは女性への奉仕」という諦観を持ち、自分から恋愛感情を抱いたり、相手を求めることもしない。
しかし今、恭一は自らの不倫が原因で後輩の今ヶ瀬渉(いまがせ わたる)に強請られていた。不倫の証拠を押さえた今ヶ瀬は、不倫について口外しないことを条件に「恭一のカラダ」を要求する。ノンケの恭一は戸惑いながらも、今ヶ瀬の要求を断ることもできず…。
この作品の骨組み自体は「ノンケ×ゲイ」が同性愛者に対する様々な問題にぶつかりながら関係を深めていく、といった王道展開ですが、感情と実生活の間で揺れ動く、ボーイズラブならではの恋愛感情の描き方が卓越しており、これ以上なく鮮烈に伝わってきます。
例えば、恭一は下半身が緩く、他人との面倒な関わり合いは避けたいという自己中心的な人間です。女性から求められれば、恋愛感情なくセックスしてしまい、心の底はどこか冷めています。
そんな恭一が弱みを握られて、今ヶ瀬と肉体的な行為を重ねるのですが、恭一は幾度となく「俺はゲイじゃない」と同性愛を拒絶します。しかしその実、恭一は今ヶ瀬から与えられる、精神的・肉体的な「快楽と安心感」に満たされていく自分自身に気が付いていきます。
対する今ヶ瀬も、長年想い続けていた恭一と関係を持てて、願いが叶ったように見えますが、内心では「恭一はノンケで、いつかは女性と結ばれて自分を捨てるんだ」という不安と諦めにも似た切なさを隠しています。表情が切なすぎる!
この二人の距離感がとにかく絶妙で、「相思相愛だから、結ばれて幸せになる」といったシンプルなストーリーではなく、お互いの気持ちが絡まりあう複雑な展開に心が揺さぶられまくりです。
自分の気持ちが分からない、感情を抑えられない、そんな二人の葛藤や苦しみが作品からあふれ出てきます…。
身体が結ばれていても切なくて、どれだけ求めても足りない!満たされない!そんな気持ちが痛いほど伝わってきて、たまらなくなるんです!!絵もエッチすぎてドキドキするし、もう神すぎます。
映画版では、基本的には原作を踏襲した画作りやストーリーが展開されていきます。数々のレビューで評判ですが、成田凌さんの演技は本当に圧巻です。もう色気がすごい!エロいです。
エッチなシーンも、もちろん最高すぎてたぎります!(R15指定)
これはぜひ直接みて、よさを感じていただればと思いますね…。
BLコミックをそのまま映像化したというよりは、監督独自の解釈や、映画の表現に合わせた調整が細かく加えられているような印象を受けました。
特に背景にとても力が入っていて、映画としての説得力というか、映像として綺麗なカットがたくさんあって、最後まで世界観に浸ることができます。
ただ、原作と大きく違う部分があるので、評価の分かれ目になってしまうかなと感じました。個人的にはアリですが、視聴する方によっては、テーマの解釈も変わってしまいそうなので、原作と映画を見比べてみることをおすすめします!
きのう何食べた?
きのう何食べた?は、節約料理が趣味で几帳面な弁護士・筧史朗(シロさん)と、楽観的なお調子者の美容師・矢吹賢二(ケンジ)の中年ゲイカップルの緩やかな生活を描いた、ソフトBL漫画です。ボーイズラブな描写はないので、どちらかといえばホームドラマに分類されるかなと思います。
作者は、『大奥』『西洋骨董洋菓子店~アンティーク~』といった実写化作品の原作を手がけた、有名漫画家のよしながふみ先生です。同人誌から創作活動をスタートしたこともあり、先生の作品にはゲイカップルが登場することが多いです。
この作品の特徴的な点は、限りなくリアルな中年ゲイカップルの日常が描かれている点です。ゲイとしての生き辛さや、家族とのミスコミュニケーションが等身大で描かれるので、胸が苦しくなる一方、その中で絆が育まれていく様子にほっこりします。
“子供に面倒見てもらうなんて未来の無いゲイが、頼りになんのは金だけだろが”
作中のセリフに、シロさんがこれまでの人生で受けた悲しみと、これからの人生を強かに生き抜いていく、という意志が象徴されているように感じました。ゲイであることを受け止めつつ、世間の無理解に傷つきながらも、ケンジとの暮らしに救いを感じる心情描写が巧みで、心動かされます。
原作版は、率直に言うと「料理本」としてジャンル分けできるほど、シロさんの料理シーンに力が入っています。シロさんにとって、節約料理は趣味でありライフワークなので、数ページにわたって、レシピを事細かに呟きながら料理するシーンが続きます。
私も料理は好きなのですが、文字数がちょっと多すぎるかな?と感じる時もあったので、その点、実写化の脚本には非常に好感が持てました。料理の描写はもちろんあるのですが、ストーリーの主軸を占めるような立ち位置ではなく、シロさんとケンジの心の交流や、日々の生活にフォーカスされていたからです。
いやぁ…癒されましたね。普段ガッツリBL漫画ばかり読んでいるので、逆に新鮮味を感じながらも最後まで楽しむことができました。
ちなみに、非BLコミックの『愛すべき娘たち』をおすすめされて読んだことがあるのですが、そちらも現実と向き合う難しさがテーマになっていて、共感できる点が多かったです。
2021年11月には劇場版『きのう何食べた?』も公開され大ヒット!あなたの大切な人とぜひ一緒にご覧ください❣
LOVE STAGE‼️
「LOVE STAGE!!」は、原作を少女漫画、BL漫画、百合漫画など様々なジャンルで活動し、ネームアドバイザーなどでも活躍中の漫画家・影木栄貴、作画を「プリンセス・プリンセス」などで知られる人気漫画家・蔵王大志が担当するBL(ボーイズラブ)漫画。中高生など若い世代の圧倒的な支持を受けて単行本全7巻が発行され、2014年にはアニメ化もされ話題となり、漫画、アニメ共に翻訳版が海外でも人気を博し、ジャパニーズBLブームを巻き起こした!”
こちらの映画版、数字だけをみると「興行的にはあまり成功しなかった」BLコミック原作映画と言えてしまうかもしれません…。原作の人気に加えて、勢いのある2.5次元俳優が起用されていることもあって、期待値が高まりすぎてしまったのかな、という印象です。良くも悪くも、一般的な邦画の延長線上に位置づけされる作品という感じです。
私の場合、DAIGO目当て半分だったので、出番こそ少なかったですが、十分楽しめる内容でした。
BL漫画は、アニメとは親和性が高いので、再現度やクオリティがある程度保証されていると思います。ただ実写化となると、役者さんの演技や、実写で出来ること出来ないことがあって、中々難しい部分もあるのは仕方ないのかもしれません。
BL漫画原作の実写化作品は、年々作品数が増えてきているので、日々楽しみが尽きませんね!今回は、ドラマ化・映画化された作品から、メジャーな作品を中心にピックアップさせていただきました。
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