トレース 科捜研法医研究員の追想のレビュー

リアルな科捜研の世界

トレースの第2巻はさらにディープな内容でした。科捜研の専門知識がふんだんに盛り込まれ、リアルな世界を体感できるのは大きな魅力です。特に切断された頭部や腐乱死体の描写がリアルで、科学的な検証が徹底していて感心しました。ただ、あまりに詳細すぎて時には消化不良気味になることもありました。物語としての展開も良く、真野の復讐心がどこに向かうのかハラハラしながら読み進めました。

事件の謎が深まる

このシリーズのファンとして、第2巻も大変期待していました。23年前の事件の真相に迫るストーリーは、さらに謎が深まり読んでいて引き込まれました。科学捜査の詳細な検証も非常に興味深く、特にDNA鑑定やヨウ素デンプン反応のシーンが印象的です。ただ、少し集中力が要求される内容なので、じっくり読む時間が必要です。全体的に満足できる巻ですが、さらなる展開を期待します。

緊張感が途切れないサスペンス

トレースの第2巻は一気に読み終わりました。23年前の事件と真野の復讐が交錯し、緊張感が途切れませんでした。特に臨場やルミノール検査の描写がリアルで、元『科捜研』の異色作家ならではの知識が光っていました。ただ、暴力や残酷な描写が多く、読むのが辛くなる瞬間もあります。サスペンスが好きな方にはぜひおすすめですが、心の準備はしておいた方がいいかもしれません。

真実に迫るスリリングな展開

この巻では、過去の事件の謎が少しずつですが、解明され始めます。復讐というテーマが重いですが、その分物語に引き込まれる要素が多く、一気に読んでしまいました。科捜研の現場がリアルに描かれており、それが物語のリアリティを増しています。一方で、登場人物たちの心情の描き方に少し冷たさを感じるので評価は少し控えめに。

面白いが深みに欠ける場面も

サスペンスとしては面白いものの、いくつかのプロットは予測可能でややオリジナリティに欠ける印象を受けました。具体的な科学捜査の手法が詳しく説明されている点は学びがありますが、キャラクターの深堀りが不足している部分も。全体としては楽しめたので、次巻に期待を込めて。

科学捜査が光る緊迫のサスペンス

「トレース 科捜研法医研究員の追想 ２巻」は本格警察サスペンス好きにはたまらない一冊です。23年前の事件と現在の真野の復讐が絶妙にリンクしていく様は、ページをめくる手が止まりませんでした。特に鑑定内容が詳細に描かれており、科学捜査に興味がある方には特にオススメです。結末に向けての伏線が巧みで、早く次巻が読みたくなります。