THE 13TH STREET　レィディオクラブのレビュー

音楽好きにはたまらない

北海道から出てきた森村夏希の成長と冒険に胸が熱くなる一作。13番街のライブハウス、「レィディオクラブ」を舞台にしたバンド活動の苦悩と喜びをリアルに感じられる。特に音楽シーンが好きな人にはおすすめしたい。いくつかの展開が読めてしまう部分があったけれど、全体的に楽しめた。

熱い青春バンドストーリーに魅了される

「THE 13TH STREET レィディオクラブ」は、80年代のライブハウスの匂いがプンプンする青春バンドストーリーだ。夏希が偶然、パンクバンド「DMP」の一員としてステージに立つまでのサクセスストーリーがとにかく熱い。旧世代のバンドブームを知らなくても楽しめるが、知っているとより一層の深みがある。

バンドシーンのリアルが詰まった作品

夢追い人のリアルな苦労と喜びが綴られた、感動的な物語。バンドシーンが緻密に描かれており、音楽を愛するすべての人にとって刺激的な一冊。ただ、時として登場人物たちの心情の変化が唐突に感じることがあり、もう少し丁寧な心理描写がほしかった。