アル中ワンダーランドのレビュー

リアルな描写に引き込まれました

まんしゅうきつこさんの『アル中ワンダーランド』は、アルコール依存症の日常を赤裸々に描いていて、非常にリアルです。彼女の文章とイラストからは、自己破壊的な生活の中に何かしらの人間味を感じ取ることができます。読んでいてつらくなる部分もありますが、それがこの本の強みだと言えます。ただ、少しヘビーな内容なので、気楽に読める本を探している人にはあまり向かないかもしれません。

ユーモアと悲壮感が同居する作品

『アル中ワンダーランド』は、まんしゅうきつこさんの日常を描いた漫画で、アルコール依存症の現実が痛切に理解できます。彼女の絵と語り口調にはユーモアが含まれているものの、根底には確かな悲壮感が漂っています。何度もアルコール依存症から抜け出そうとする彼女の姿に共感し、自分も考えさせられることが多かったです。ただし、暗い話題なので、気分を持ち上げたいときにはちょっと重たすぎるかもしれません。

現実の厳しさが伝わる

アル中に陥る過程とそこからの脱出の難しさがしっかりと描かれている『アル中ワンダーランド』は、読み応えがあります。まんしゅうきつこさんの描写は生々しく、読者に現実の厳しさを突きつけます。しかし、同時に彼女の人間性やユーモアが光る瞬間もあり、救われる気持ちになります。内容が重いので、一気に読めるものではありませんが、その分深く考えさせられる一冊です。